不思議な人形劇団 デフパペットシアター・ひとみ
お母さんは今日、日本料理屋さんのお仕事を前から休みをもらって
デフパペットシアター・ひとみの公演を川崎のソリッドスクエアに
見に行きました。
お母さんがこの人形劇団の公演を見に行くのは、今回で2度目です。
デフパペットシアター・ひとみは、ろう者と聴者の劇団員で結成されており、
人と人形が一体化して、必要最低限の美術道具で演出するのが特徴です。
ろう者と聴者で構成された劇団なので手話と音声と字幕がありますが、
音声と字幕は極めて最小限です。手話もところどころしかありません。
音楽はありますが効果音に似たメロディがあるのみです。
なので視聴者は効果音、光、人形の動きと劇団員の動きや表情で物語を
楽しみます。
今回の演目は「河の童」という河童のお話です。
始まる時、普通はブーっというサイレンが鳴るのが普通ですが、ろう者の為に
サイレンではなく会場の照明が点滅する方法で開演を知らせます。
明晴学園の授業の始まりと同じですね。
この劇団の人形劇ですが、かなり独特です。
どう独特かというと、日本人の劇団とは思えない、なんていうんでしょう、
哲学的なんです。フランス文学やフランス映画に似ているんです。
お母さんはフランス語が少し話せて、フランス文化やフランス文学を少し
理解してるのでこういう表現になりますが、フランスっぽいんです、この
劇団。
お母さんはちょっとだけ手話を勉強し、ろうの世界や文化を勉強していて
まだまだ手話を話せるレベルではないのですが、少し勉強しただけで好きな
フランス文化に似ている事に気付き、不思議な運命を感じています。
なんていうんでしょう、この劇団の劇にはこれといった分かりやすい
オチがありません。手話も字幕も音声もほとんどないので、観た人が
どういうメッセージを感じて、どういう解釈をするかで物語が終わります。
しかも豪華なセットは無く、音声も手作り、少ない6人の劇団員でいろんな人形を
使いまわし、すごくすごく限られた設備の中で、なんともステキでキレイな
世界を作っていました。
演目中は写真撮影禁止なので、最後の挨拶の写真を撮りました。
この写真の一番右側にいる方が、デフパペットシアター・ひとみの代表で劇団員の
善岡さんという方で、真ん中の背の高い方が舞台監督で劇団員の榎本さんという
方です。お二人とも、ろう者です。善岡さんはNHKのみんなの手話の講師です。
お母さん、本当は演目が終わった後の劇団員とのふれあいの場で一緒に
写真を撮ったり手話で話しかけたりしたいのですが、何しろ手話がまだまだ
出来ないので遠くから見て、早々に会場を後にしたそうです。。。
お母さん、もっと手話を勉強して善岡さんと榎本さんに話しかけられると
いいですね!ボク、応援しています!