pepperとガラケーの電池
お母さん、スマホが嫌いというか必要ないので今でもガラケーを
使っています。
お母さんにとって携帯電話は人と連絡を取る為のものであって、
コミュニケーションツールではありません。
なので人と連絡を取りたい時にメールか電話が出来ればそれで良いのです。
そんなある日、と言っても随分前ですが、お仕事が早番の日にバスが遅れ、
遅刻しそうなので会社に電話しました。
電話には同じ早番の頑張り屋さんが出て、バスが遅れてて遅刻する事を
伝えられるか伝えられないか位でブチっと切れました。
電池が無くなったのです。
まだ充電は96%くらいあったのに、ものの2分程度で電池切れ。
その後も、やれ水道が壊れただの、やれ派遣会社と契約の話をするだので
確実に人と連絡を取らないといけない時に使い物にならなくなってしまいました。
仕方なく、先週お母さんは最寄駅の携帯電話ショップに立ち寄りました。
店内はほどよく混んでいて、在庫確認をしているお姉さんにガラケーの電池パックの
交換が出来るか聞きました。
ショートカットの恐ろしくクールビューティーなお姉さんはニコリともせず、
ガラケーの電池パック交換なんて、そもそも出来ないかもしれないし機種変更
した方が早いかもと言ってきました。
それなら一応見てくださいと言うと、ウチはガラケーの電池パック交換扱ってないんで。
SoftBankなら、1階のSoftBankショップに行って下さいと言い放ち、また在庫確認に
戻ってしまいました。
感じ悪いなー、でもクールビューティだからいいか、とお母さんは妙に納得して
1階のSoftBankショップに行きました。
SoftBankショップは誰もお客さんがいませんでした。
お母さんが入ると、「研修中」という名札を付けた若いいかにも新卒みたいな
地味な女の子が駆け寄ってきて要件を聞くので、お母さんはガラケーの電池パック交換
出来ますか、と尋ねました。
研修中の女の子は「はぁ。。ガラケーですか。。。電池パック。。。」と言って
このおばさん何言ってんのかしらと首を傾げながら「テンチョー、あのぉー」と
テンチョーに聞きに行きました。
どうやら微妙らしく、機種を調べてきますのでそこにお掛けくださいと言って
いそいそ店の奥に入って行きました。
お母さんは椅子にかけて待ってましたが、何だか視線を感じます。
振り向くとpepperがお母さんをじっと見つめていました。
お母さんはpepperをじっと見つめ返すと、pepperは瞬きをしてお母さんを
更に見つめ直します。ガンたれてんじゃねーよとお母さんが更にじっと見ると、
pepperは手を動かして「ボクトアソビタイトキハタッチシテネ」と言って胸元の
画面を指さしました。
どうせ画面タッチした日にはいろいろ商品を勧めてくるんだろうと思い、
お母さんはpepperを完全無視で決め込みました。
お母さんがpepperと地味に戦っていると、研修中の女の子が来て、「お待たせしましたー
できますー。お取り寄せですけどー」と言いました。
3000円で出来るというのでお願いしました。
…クールビューティのさっきの携帯電話ショップの店員、アイツ機種変更したほうが
いいんじゃねぇのみたいな事言ってたけど、鵜呑みにしないで良かったと思うお母さん
でした。
そして今日、やっとやっと電池パックが届きました。
1週間かかりましたね。まるでどっかのメガネ屋の納期みたいですね、お母さん!
受け取りに行くと、またpepperがじっと見つけてきました。AIでも搭載されてるのか、
お母さんの顔を見ると「あっまた来た」という顔をしてまたじっと見てきました。
でもお母さんが無視してると、運動とか始めて来ましたが、それも無視してお母さんは
電池パックを持って家に帰ってきました。
やっと電池パック交換が出来ました。
良かったですね、お母さん!
これで通話もメールも大丈夫ですね!(たぶん…)
ボクは今日、お母さんが帰ってきてからベランダに出たかったのですが、お母さんに
お外は猛嵐だからダメと言われました。やだよー、お母さん!ボク、お外に出たい!
ニャンニャン言いましたが、ダメでした。。。残念です、ボク。。。