テレの日記

ボクの日記です。お母さんの記録もしています。

ガラケーからスマホへの長い長い旅路と隠れた物語〜前編〜

ボクのお母さんは、ガラケーです。

人間て、なんかそういうの持ってやり取りするんですよね。

ボクは猫なのでよく分からないのですけど。。。

 

ボクのお母さんは、人と機械でやり取りするのが苦手です。

なぜなら、機械を通すと誤解が生まれるからだそうです。

 

特にメールとか文章で伝えるもの。

手紙と違ってメールとかは機械で打った文字なので、その人の人柄が伝わりにくいです。

手紙なら字の癖とかが出るので、文字で伝えても温かみがあるものです。

 

でも機械で作った文章は、なんだか冷たくて、読む人のその時の感情によって

捉え方まで変わります。だからお母さんにとっては通信機器は連絡ツールでしかなく、

あくまでも人とは会ってコミュニケーションを取るのです。

 

そんなお母さんですから、携帯電話はガラケーで十分です。

家にはiPadがあってインターネットを引いてるので、必要な情報は取れるし、

会社にもインターネットはあるので、何も電車とかバスとかの中でまで、

ネットに繋がっている必要が無いのです。

 

しかも、外にいる時に何か情報が必要な場合でも、必ず一緒にいる誰かが調べてくれます。

ガラケーでも電話とメールが使えるので、緊急連絡も出来ます。

お母さんにとって、スマホなんてこの世から無くなってもなーんにも困らない代物でした。

 

ところが…

 

世の中、スマホ時代。

ついほんの昔まで、携帯電話の電話番号とメールアドレスを交換してやり取り出来ました。

でも今は、なんと!電話もメールもしないという衝撃の事実を、お母さんは5ヶ月くらい前に

知りました。

 

それは、お母さんが初めて頑張り屋さんと連絡先を交換しようとした時の事。

お母さんはスマホじゃないので、基本的に人と連絡先を積極的に交換しませんでした。

でも、頑張り屋さんには連絡先を教えようと思ってメールアドレスを聞いたところ、

耳を疑う発言をされたのです。

 

「メール…ですか?一応gmailはありますけど。。。あまり見ません」

 

…え?

どういう事?電話しか使わないってこと?頑張り屋さん、スマホなのに?

じゃあ電話でいいよと言うと、、、、

 

「電話…ですか?ありますけど、一応電話番号…」

 

…え?

どう言う事?電話も使わないの?頑張り屋さん、スマホなのに?

 

理由を聞くと、、、、なんと!!

今の時代はLINEでチャット?が出来て、音声通話も出来るから、

メールも電話も使わないと!!!!

 

…大変。。

 

お母さんは愕然としました。

LINEは知ってたけど、まさかスマホでメールを使わないとは。。。

 

衝撃の事実に直面しながらも、頑張り屋さんはメールアドレスと電話番号を教えてくれ、

お母さんは自分のガラケーに登録しました。

 

ところが…

 

頑張り屋さんのメールはGmailなので、ガラケーからするとPCメールとみなされます。

しかもお母さんのガラケーはPCメールが拒否の設定になっている!

解除の設定もできない!

※設定箇所がグレーアウトされて触れない

 

電話番号のショートメールは、受信は出来るけど何故か送信できない!

送信設定もグレーアウトされて変更できない!!

 

つまり…

 

ガラケーのEメール→お母さんから送信するのみ、受信はできない

ガラケーのショートメール→お母さんは受信するのみ、送信はできない

 

…これって、連絡ツールとしても機能してないじゃん!?一方通行!?

使えるのは、電話のみ!!

 

しかも、まだ職場が頑張り屋さんと一緒だった頃、電池の寿命なのか通話して

2分くらいで充電使い切る、というトラブルが発生。でも基本的に電話も使わないので、

お母さんは連絡ツールとしても使えないなと自覚しながらも、そのままにしてました。

 

ある朝、事故渋滞で最寄り駅までのバスが大幅に遅れ、お母さんは会社に遅刻連絡の

電話をしました。電話に出たのは頑張り屋さんです。

 

頑張り屋さん「はい、にゃんにゃんコミュニケーションサービスです」

 

お母さん「おはようございます、テレのお母さんです」

 

頑張り屋さん「あ!おはようございます!」

 

お母さん「ごめんね、頑張り屋さん。実はバスが遅れて…」

 

ブチっ!ツーツー…

 

頑張り屋さん「え?…もしもし!?もしもし!?」

 

…頑張り屋さん、覚えてますか?この一件。。。

結局お母さんのガラケーはそのまま充電が切れ、会社に着くまで遅刻を伝える事が

できませんでした。。ちなみに充電は100%でした。。。

※頑張り屋さんは賢いので、全てを悟って遅刻するらしいと上司に伝えてくれてました

 

こんなことがあっても、お母さんは電池交換をするのみでスマホに変えることは

しませんでした。

 

更に、お母さんは方向音痴です。

待ち合わせ場所もよく間違えます。

 

頑張り屋さんと、ししょが主催してくれたお母さんの送別会も、お母さんは待ち合わせ

場所を間違えてしまい、変なとこで待っていて、頑張り屋さんはお母さんと連絡が取れ

なくて困ってました。

※さすがの温厚な頑張り屋さんも「もぉぉぉ意味がわからないです!」と

ちょっと怒ってました(笑)

 

さてさて、それでもスマホに変えないお母さん。

ここまで来たら、もう一生変えなくてもいいやと思いながら、今の会社に面接が決まり、

採用となりました。

※今の会社は転職漂流記の最終回で書きます

 

採用とはなったものの、入社日から出向先に行くのかしばらく本社で研修があるのか

決まらず、総務からではなく社長から直接連絡してくる事になりました。

お母さんの今の会社は社長がアクティブで、自ら動くタイプの人でした。

 

その社長とのやり取りでも、お母さんは頑なに一方通行でした。

Eメールはとどかない、ショートメールは返信できないから返事が分からない、

家iPadのメールはお母さんが帰宅しないと見れない。。。

 

社長は、社長なのに、あらゆる方法を駆使して、やっとやっと、たかだか新入社員の

お母さんに連絡を取ったのです。入社日にどうするかを伝えるためだけに。。。

そしてある日、お母さんは社長に、

 

「…スマホに変えた方が便利ですよ」と言われたのでした。。。

 

それでもまだスマホに変えないお母さん。

結局、そうやって周りがお母さんと連絡を取るために最大の努力をしてくれるので

正直お母さんは痛くも痒くも無いんです。

 

でも、ここ最近やたらと災害が続き、テレビを見てるとみんなスマホで情報を得て

災害のピンチを乗り切っています。

 

炊き出しがいつどこであるとか…

どこどこの避難所は老朽化が激しいとか…

無料Wi-Fiがどこどこなら繋がるとか…

充電できるところがどこどこにあるとか…

 

そして、そういう情報を得られないスマホとかの世代ではないお年寄りが

情報不足で取り残されたとかの報道があり、お母さんは年寄りでもないのに、

明らかに取り残される危機を感じました。

 

ヒデぽんさんにこの話をしたら、「スマホは災害対策か!?」と爆笑されました。

 

ヒデぽんさんは、

「災害時にどうとかじゃなくて、もっと気軽に連絡とってもっと気軽に繋がりたいから

スマホにしなよ。テレのお母さんと連絡とるのにそんなにいろんな壁を乗り越えないと

いけないなんて、もしかしたら連絡取りたくないのかな、嫌われてるのかも、と思う。

頑張り屋さんもそう思ってるかもしれない。スマホにしなよ!」

…と。

 

お母さんはびっくりしました。

まさか、ただ必要ないからまぁいいかと思ってた、たかが携帯電話でまさかここまで

いろんな人に気を使わせて、嫌われてるのかもとまで思わせてたとは。。。

 

…頑張り屋さん、そうなんですか?

頑張り屋さんも、お母さんに壁を感じてたんですか?

そういえば、頑張り屋さんと同じ職場だった時のサイトーさんだぞ、も言ってましたね。

「なんやー!テレのお母さん、心開いてないやん!」って。。。

 

サイトーさんだぞ、は酒好きの関西人です。

気のいいオバちゃんキャラですが、飲むと暴走するタイプなのでお母さんはちょっと

苦手でした。

 

でも、性格的に明らかに悪気なく、ただただ暴走するだけの分かりやすい人なので、

お母さんはまぁこういう人も自分の周りにいてもいいか、と思い今は苦手じゃありません。

そんなサイトーさんだぞ、がお母さんは心開いてないと言ったのは、こういうちっちゃい

事から始まって、壁を感じていたのかもしれませんね。

 

お母さん、気をつけましょうね!

指摘してくれたヒデぽんさんに感謝ですね!

 

そんな長い長い旅路を経て、いろいろな物語もあり、お母さんはついにスマホに変える

決心がつきました!

 

でも、お母さんの事ですからスマホに変えるだけでもきっと何かあるに違いありません。

いったい、どうなってしまうんでしょう!!

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お母さんの最近お気に入りのレモンサワーと、問題のガラケーです。

ボクは、転がったシャーペンで遊んでます。

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