Gの疑惑
みなさんこんにちは、テレです!
やっと冬らしくなってきましたね!
昨日の夜、ボクはどうしてもお外に出たくて、お母さんに「ベランダに出して!」とおねだりしました。お母さんは「えー」と言って渋っていましたが、「ちょっとだけだよー」と言ってベランダの窓を開けてくれました。
ボクは嬉しくてピョンとベランダに出て、夜風に当たったり、風でカサカサ音を立てる枯れ葉にじゃれたりして遊んでました。
しばらくすると、ベランダの端っこの吹き溜りの枯れ葉が集まってる所から、何やらごそっと動いた気配がしました。ボク、猫ですから耳も目もいいのですぐに反応して枯れ葉の中を覗き込みました。
すると!何やら黒い生き物がいたんです!これはボクの大好きな虫さんかもしれない!やった!虫さん見つけたぞ!ボクは夢中になって枯れ葉の中に手を突っ込みました。
虫さんは驚いてボクから逃げようとして、枯れ葉の中から飛び出し、ベランダの溝を辿ってサカサカサカっと走って行きました。
ボクは虫さんのこういうところが好きです!もう楽しくって追いかけて、ボクの猫パンチを食らわせてやると、虫さんはピタッと止まりました。虫さんの目の前に屈んでボクはジッと虫さんが次に動くまで辛抱強く待ちました。
しばらくすると、また虫さんが動き出したので、ボクは目で追いながらまだ猫パンチしないで待っていました。そろそろ猫パンチ2発目を出そうかな…と思って手を出そうとしたその時!
「テレ?アンタいつまで何してるの?そろそろお家に入りなさい!」
ベランダに出たっきり戻ってこないボクを心配して、お母さんがガラッとベランダの窓を大きく開けたのです。ボクは「お母さんに虫さんを取り上げられちゃう!」と思ってとっさに虫さんを手で覆い、パクッとくわえました。
するとお母さんは、「きゃああっ!テレ、アンタ何をパクッとしたの!?何それ!?」と悲鳴を上げました。何それって言われても、虫さんですけど…
きょとんとするボクをお母さんは恐る恐る見て、「アンタまさか、それ、Gじゃないでしょうね!?」と叫びました。
G?何ですか、Gって?お母さん。
お母さんは「やめてよ、Gだけはやめてよ、ああイヤ!Gじゃないよね、テレ!?」と言ってお家に引っ込んでしまいました。
少ししてからボクがお家に戻ると、お母さんはボクをイヤーな目で見ながら、「アンタ…Gをパクッとしたわけじゃないよね?」と言いました。だから何ですか、Gって???
今朝、お母さんはベランダをチラッと見ましたが昨日の虫さんを見つけられなかったようで、「ああ、あれはGだったのかしら…コオロギだと信じたい…」と一人でブツブツ言いながら、ボクの頭を撫でて「アンタ、Gの疑惑だからね」と言って苦笑いしてました。
結局、昨日ボクが遊んだ虫さんが何なのかは分からず、Gも何のことだか分からないままでした。お母さん、Gって何ですか!?気になります、ボク!!!
虫さんと遊んでご満悦なボクでした。